てぃーだブログ › ぱっと、はじけて70さい! › きものと私

2008年12月16日

きものと私

 やっと、着物を着れるような気温になって、先月の末頃から毎日着ています。
こちらに来る前は、年中ほとんど着物で過ごし、ドイツにいた時もそうしていました。

ドイツは涼しいところで、空気がきれいなのでしょうか、足袋や半襟の汚れが少なくて、とても助かりました。
着物を着るのにはうってつけのところでしたよ。


大体最近は、日本国中で着物姿の人はとても少なくて、来ている人は特別の日に限られているようですよね。
私もほんの普段着でも『何処にお出かけ?』とか『きょうは着物で!』と珍しがられてしまいます。

    
そもそも私が着物を着るようになったきっかけは、母の形見分けにあります。

母は55歳で、脳腫瘍のため他界したのですが、その時、私は32歳でした。
母の初七日が終わって、色々の後片付けが始まったのですが
父が『お母さんのたんすを頼む、ワシにはできん』というのです。

引き出しを開けて、はじめて父の言った意味がわかりました。
思い出がい~っぱいで、泣けて、泣けて、仕事にならないのですが、心を鬼にして、
『これは、おばちゃんに、これはあの人に・・・』と振り分け、ふと気がついたら、後ろに父が立ち尽くし、涙をぼろぼろこぼし
『お前が着てくれたらなぁ』というのです。

私はこの頃から夫婦仲が上手く行かず、両親には心配ばかりかけていたので、母の着物を着ることが、
親孝行になるかもしれない!
そう思って、さっそく実行に移したわけです。


もうあれから30余年、ホントのことをいうと、冬に着る洋服がないのです。
買えないのです、洋服を。

だから、いつも着物を着ています。ふぁっふぁっふぁ~



Posted by 石橋桂子 at 22:53│Comments(3)
この記事へのコメント
こんにちは、久しぶりです。

いつもブログは拝見していますが、スルーばっかりですみません。
夜ご飯などにも伺いたいのですが、いそがしく近くて遠い首里になっています。

かつらこさんのお話が好きで、おりじんでは、笑ったり感銘を受けるお話を
聞かせていただいてました。
ブログでも、このような良い話をさらりと書いてしまうかつらこさんに脱帽です。

時間を作って夜ご飯行きますから、お話したくさん聞かせてください。
Posted by アトリエ風人 at 2008年12月17日 14:19
こんばんは、
着物との関わりよくよくわかりました。なるほど☆☆
最近は着物を着ている人は殆どいないけれども
自分の生活衣装に思い出やこだわりが合って良いですね。
Posted by mizuta at 2008年12月17日 20:28
風人さん>
おげんきですか!
お店の時からずいぶんお世話になっています。
いつかゆっくり、つもる話に花!をさかせたいですね。


mizutaさん>
私流の親孝行のつもりです。
両親には死ぬまで心配ばかりかけてしまいました。
Posted by かつらこ at 2008年12月17日 23:34
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。